2025/10/11


工事日記の更新が遅れてしまいましたが、仙台市K様邸はフレーミング(建て方)工事まで完了しました。
基礎工事では、まずは設計の地盤高さに合わせて整地を行い、しっかりと締め固めを行いました。
表面の地盤をしっかりと転圧機で固めてその後、砕石を敷き並べてからもう一度、転圧機で締め固めていきます。
全体に締め固めを行ってから防湿の土間シートを敷いていき、土中の湿気が基礎に上がらないようにします。
外周部の型枠を固定する部分に捨てコンクリートを施工しました。外周部の型枠を組みと鉄筋の間隔や太さなど構造計算通りに
鉄筋を配置して結束しています。これを配筋と呼んでいます。
鉄筋を組み終えて配筋ができると第三者による配筋検査を受けました。細かく鉄筋の組み方についてチェックを行ってもらいました。
配筋検査は指摘事項なしで合格となりました。K様邸も長期優良住宅の耐震等級3を取得しているので配筋ピッチが細かいです。


床スラブ面は、コンクリートを流し込んだ後タンパーと言う道具を使ってコンクリートの表面を叩いて締め固めることでひび割れが生じにくくしています。さらにコテで押えていきコンクリートの表面を平らに仕上げていきます。二回目の立ち上がりコンクリートを打ち込んだら乾かす期間は約一週間置きます。
基礎工事が終わると早速建物外周部の水道や下水の配管工事を行っています。配管を事前に行っておくのは、建物が出来てからだと外壁に傷をつけるリスクが減り、現時点の方が作業もしやすく、足場を外してからの日程を少なくすることができる為です。写真で見える青色と赤色のホース状の物が、給水管です。青が水で赤がお湯です。給水管(樹脂管)を保温材に通す、二重構造で、メンテナンス性に優れた工法です。樹脂管そのものの破損トラブルが大幅に減少します。




給排水の水道工事が完了したら外部足場を組み、大工さんの建て方がスタートします。基礎に土台の墨を取付けて、土台をひき床を支える大引(おおびきひき)と鋼製の束(つか)を取付けをします。土台には加圧注入材の防腐・防蟻処理のされた木材を採用してシロアリ対策をしています。土台を基礎パッキンの通気部材の上に設置して基礎と土台を基礎にあらかじめ設置したアンカーボルトと言う金物で連結します。
基礎の立上り部分の上に浴室や玄関の基礎断熱部分は気密用のパッキンや、通気部分に成る外周部や内周部は通気用の基礎パッキンと使い分けています。浴室や玄関部分を除き、基礎パッキンは全面通気タイプを採用して床下の通気を確保します。土台以外の大引きは鋼製束で支えていき束はボンドでしっかりと固定します。
枠組壁構法の特徴は、床合板を全面的に張ってから壁を立てていく組み合わせていく工法です。28㎜も厚みのあるサネ付き床合板(撥水加工がされた合板)を張り終えると床全体の剛性が高くなるのと、床と壁と気流が走る隙間がないので隙間風が入ってくるようなこともなく、気密を確保しながら強い家になります。土台の間に90㎜厚みの押し出し法ポリスチレンフォーム(断熱材)を敷き詰めました。床下には大変適している断熱材と言えます。断熱材の分類で言うと、発泡プラスチック系になり丈夫な上に湿気にも強いという特徴があります。合板の上には雨よけのシートも貼り、雨対策をしてフレーミング(建て方)工事を開始します。



K様邸は、都心部の住宅密集地で当初は、現地で手組と言う方法で建て方を検討していましたが、敷地が広かったのと工場のから運ぶパネルを小さな車両に変えれば問題が無かったので工場生産によって造られたツーバイフォーパネル工法で建て方をすすめました。
K様邸は2階建ての住宅ですが、一階の壁から2階・屋根まで2日で施工が出来ました。大きさにもよりますが、大体の現場は2日で屋根まで終わらせることで、構造体(木材)が雨に濡れるのを避ける事が出来ます。(屋根が出来たら雨よけのブルーシートや、下葺き材の改質アスファルトルーフィングとよばれている防水シートがはります)
現場の施工は、トラックで運ばれた工場生産パネルをクレーンで吊り上げて組み立てていきます。工場で精確に生産されたパネルがピタッピタッと納まっていくのは作業をしていても楽しく成ります。
K様邸では、フレーミング工事(建て方工事)が完了して外観が分かる様に成りました。準防火地域で隣地の建物も近いことがありシンプルな外観ですが、南面に大きな開口部を集中させています。冬の日射を取り込み、夏の日射を遮る事も重要ですが、採光の確保はもっと重要です。北側からも採光確保しながら、東側の夏の午前中の日射対策と、西側の窓は西日対策で出来るだけ小さい窓で構成しています。
鎌田工務店ではUA値を低くする為に窓を小さくする設計よりも曇りの日でも天空日射で過ごせる家に成る様に窓の計画をしています。現場では雨の状況を見ながら付加断熱の準備を進めています。また、内部の上下水や給湯配管や電気の配線などの工事もこれからに成ります。
建て方工事が完了したので、仙台市の確認申請の中間検査と瑕疵保険の躯体(構造)検査を受ける予定です。
中間検査は確認検査機関の方が主に法律的なチェックを行い、瑕疵保険の躯体検査は壁に張った構造用合板の釘ピッチや金物の検査で主に建物の構造的な部分で施工がしっかりとされているかを検査していただきます。その後に、お施主様とのコンセントやスイッチ・照明器具の場所確認の配線立ち合いを予定しています。








