2024/05/02
大崎市古川のK様邸の工事報告です。写真は断熱工事から通気下地の施工写真に成ります。
可能な限り断熱性能は高めておくと、快適で省エネな暮らしが出来ます。鎌田工務店で造る住宅は断熱・気密施工を丁寧にする事によって冬暖かい暮らしが出来る家を心がけています。夏を涼しく住まうための建築的工夫も建築の教科書以上に施工しています。基本は建物の断熱強化、庇やLow-Eガラスなどによる日射遮蔽が主になりますが、壁や屋根、小屋裏内に熱を溜め込まず熱気を効率よく熱を抜く工夫をしています。
つまり躯体換気(温度差換気)を十分機能させることです。透湿防水シート(シルーバー色シート)を施工した後に、外壁サイディングの下地にも成る通気胴縁と言う木材を取り付けています。土台部分からこの桟の間を屋根裏に空気が流れて棟から排出されます。壁の中からの湿気も一緒に排出される為、壁の中が腐りにくくまた、仕上げとの間にも空間ができて雨水の壁内への浸入リスクも減ります。
鎌田工務店では軒が深いので軒部分にも一部穴の開いた軒天材を張り、外壁の通気層に入った湿気や熱も排出しています。防水に成るのでこの透湿防水シートの状態で完璧な防水を目指します。
防水や通気も建物の寿命を延ばす大切な部分なので念入りな施工を心がけています。透湿防水シートのジョイントはもちろん、サッシ部分にも防水気密テープで連結する事が重要に成ります。透湿防水シートの施工でその会社の技術力が分かります。
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上の写真は内部の充填断熱と、天井と下屋内の壁の付加断熱の写真です。
断熱材を入れた後、気密シートを施工しています。気密シートを別貼りすることで気密性をしっかりと高めることができます。継ぎ目や窓周り、配線などの穴には気密テープで処理をする為、手間は掛かりますが、性能を確保するために大事な作業になります。いくら断熱材に良いものを使っても気密性が低いとそこから熱や湿気も出て行ってしまいます。例えるなら、魔法瓶に蓋をしないのと同じで蓋をした場合と比べて温度低下が早いのは誰でも想像がつくと思います。
良い材料を使って正しく施工することは性能を発揮するための必須条件と言えます。
K様邸の間取りは、リビング階段で大きな吹抜けがあります。設計でも吹抜けから見える窓の位置にこだわりました。
リビングに設置する階段を開放的な階段にすることで、階段自体がインテリアとしておしゃれな空間のアクセントになります。そして、分断されがちな1階と2階をゆるやかにつないでくれる役割をもち、家族とのコミュニケーションも生まれやすくなります。階段は「ささら桁階段」と言う開放的な階段形状で、鎌田工務店オリジナル化粧手すりを採用していただきました。
単純な階段ではなく、全て木材で構成した階段と手すりの為に見た目以上に難しい造作工事に成りました。大工さんの技術力に感謝しています。設計段階でも非常に悩みました、予想以上に綺麗に納まりました。出来上がってみると違和感なく上がれる階段は苦労して造った甲斐がありました。大工さんの工事が完了すると、仕上げ工事に職人さんが現場に入ります。